人気の定番ソファ『Aーソファ』のカバー3章の前編、型紙パターンの仕上げ。
2章で、実際のソファに仮縫い用の生地を使って、マチ針で固定しながら仮縫い型(カバー)を製作しました、3章は、前編で作った仮縫い型を型紙として仕上げ、後編で仕上げた型紙を実生地に落とす裁断作業の説明、次の4章からミシン作業となります。(家具製作の一部として見た作り方で説明してる部分も多く、洋裁用語とは一致しないところあると思いますが、ご理解よろしくお願いいたします。)
3次元立体になっている状態を2次元の平面型紙に仕上げないと、実製作の生地で製作できません、この前編では、仮縫い型(カバー)にマーク目印を入れながら解体し、2章の最後(6−2/テープメジャーで計測)のメージャーによる計測を元に仕上がり確認もして型紙を完了させます。
目次/現在、『No1-3章-1 (前編)型紙の仕上げ』のページです/
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- No1-1章 はじめに、『Aーソファ』のボディの型(パターン)見立て/UP済。https://www.tint-tone.com/sofa-cover-howto-no1-1.html
- No1-2章 型紙作り1/仮縫い/UP済。https://www.tint-tone.com/sofa-cover-howto-no1-2-1.html
- No1-2章 型紙作り2/仮縫い仕上げ/UP済。https://www.tint-tone.com/sofa-cover-howto-no1-2-2.html
- No1-3章 (前編)型紙の仕上げ。現在ここ。
- No1-3章 (後編)ボディの裁断。
- No1-4章 ボディのロック、縫製。
- No1-5章 付属のクッションの型(パターン)見立て・仮縫い。
- No1-6章 付属のクッションの裁断、ロック、縫製
S様宅ソファカバー完成写真。

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2/パーツの合わせ目辺の距離を計り、距離を合わせる。
パーツ同士の合わせ辺は本来なら同じサイズのはずですが、同じにならない場合もあります(ソファの箇所で程度差はあり)、一般的に、距離が合わない場合は、一方のパーツ辺を引っ張りすぎていた、一方のシワ寄に気付かなかった事が主な原因です、マチ針を外す前に、シワよりなども確認が大切、
直線同士の合わせ目なら大きな差にならないですが、球面と直線の合わせ箇所などの場合は誤差が出やすい、数値上ですと誤差ですが、このような箇所は、必ず『いせ込み』気味になります、今回の『Aーソファ』の場合は、背、肘の頂上近くの切り返し線、肘前口の切り返し線など、本来なら立体で区切るところを1枚パーツで回しているので、パーツ同士の誤差が出やすい箇所になります、
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- 上写真No5は背後から見てソファ左側角、写真No2が背後から見てソファ右側角になります。
- 上写真No5/背正面から背後面へ、肘内面から肘外面への各切り替え線に向かって、弧を描くようにラウンドしてつながってます、シワよりが出やすい箇所、ソファ本体より仮縫いが大きいためか?、本体サイズに近いため引っ張り気味でシワが出てるのか?、確認が必要。
- 写真は両方です、必ず『いせ込み』気味になります、スッキリしたいのでデザイン的に絞り・ダーツにしてません、誤差が大き過ぎて対処出来ない場合は、絞るか、中間の距離を取るか、調整確認して『いせ込み』のまま続けるか、選択となります、仮縫い時の全体メジャーが大切、判断材料になります。
マチ針りの位置をマークし、かつ、目印も一定の間隔で入れておけば、どこの区間で距離が変わってしまったか見分けができるので有効です、2章の(6−2/テープメジャーで計測)最後に計ったメジャー(ソファ本体に沿ってのメジャー/仮カバーより少し小さいはず)も比較して直線距離を確認、曲線になっているパーツ(バイス側)が長くなることが多いので、メジャーを元にサイズをあわせて行く、実例では、軽い『いせ込み』気味で仕上げてます。
3/2章(6−2/テープメジャーで計測)で計測のサイズと比較する。
各辺同士のサイズ合わせが終わったら、最後は、2章(6−2/テープメジャーで計測)でソファに沿ってメジャーした距離との差を確認して、最後の調整をします、カバーをきつめにするか、緩めにするかは、この時点で調整、
メジャー距離より小さくするとフィットカバー(張り込みに近い)状態になります、今回は、スリップカバーの範囲の調整、『引っ張られてる状態を仕上げ』とするフィットカバー用の仮縫いとは方法が違い、スタート時点での設定方法が違うので、この時点から小さくすることは、勧めません、プラスで大きめ仕上げか、同じサイズまでとしてください。
仮縫いカバーが大きいと感じる状態なら、解体は一旦中止して、2章(6−2/テープメジャーで計測)でメジャーした位置と同じ箇所を、直接ボディ上からメジャー計測して、ボディ直のサイズ、型紙上から計測の2章サイズ、実型紙のサイズ、3サイズを比較して、最終サイズをどうするか決めてください。
4/目印〜目印、マチ針マークに沿ってライン(本打ち線)を入れる。
各辺の目印、マチ針マーク同士を線で結んで本打ち線を作ります、サイズ調整が大きかった箇所は、本打ち線(目印、マチ針マーク線)をずらして書き直してください、その時、元の線は後で確認できるよう、残しておくことを勧めます、何か見落としがあった場合に有効。
5/本打ち線に沿って、無駄な部分を落として仕上げます。
2章の仮縫い作業でソファにシーチングを落とし、曲線、球面な箇所は、切り込みを入れながら仮縫い作業をしているので、マチ針固定した本打ち線より外側は、綺麗な状態ではありません、カッター等で落として縫代無しの型紙として仕上げます、縫代を付けた型紙にしたい場合は、切り込みなどはマスキングテープなどで補修したり、付け足したりして整えてから、余分な箇所を落としてください、もちろん、時間をかけて本打ち線外も綺麗に保存するように仮縫い作業をしても、どちらでもOKです。
6/型紙の横W、縦H方向を決める。
裁断作業に入る最後の準備となります、ソファは、パーツ向きの連続性があり、どの向きに落とすかを決めて裁断しますので、各型紙の左右横W、上下高さ縦H方向を明確にしておく必要があります、外回りのパーツを基軸として、床(建物のフロアー)を便宜的に横W、高さ方向を縦Hとして見立てて、型紙に向きを記入、外回りのパーツの裾を横W(左右)方向として、連続するパーツを合わせます、『Aーソファ』の場合は、背後裾、肘外側面裾(左右)、座面正面裾を同じ方向に揃え、高さ方向縦Hも同じ天地向きになるように揃えます、向きを印しておくと落とし込み作業が楽です、
ソファが新品の状態で型が長方形に近く、上下辺の横W方向は並行、左右辺の高さ縦Hも並行なら、すぐに向きを決められますが、問題は、経年劣化してウレタンが歪んで向きが変わり対称になってない場合、上下線向きに誤差がある場合(違う方向に向ってる)で、方法は2通り、/パーツ自体形が違う場合は/上下のどちらかを優先させる、または、/本来対称なのが経年劣化で変わってしまった場合は/上下の中間線を引き、そこを横Wの方向とする、左右の高さ縦H方向も同じです、そして、連続するパーツも同じ条件で揃える必要があります。
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- 上写真No8/背もたれ後ろの型紙のUP写真。
- 中央、中間位置に高さ縦H方向へ向けてT定規を置いてます、この中間地点を堺(中心)に、ほぼ同じ角度で上下辺が左右に向かってます。
- 背後パーツの上辺は、切り返し線になるところで直線にはなりません、下裾下辺も上辺に連動して傾斜が付いてます、単純に裾下角〜裾下角を直線で結び(下線とします)、頂上TOP角(ポイントD)〜頂上TOP角も直線で結び(上線とします)、上下線が、ほぼ並行でしたので、中間位置を左右横Wに流れる向き設定してます、
辺の向いている方向が分かれば、各パーツの向きを揃えて、落とし込むことが楽になります、生地向きが想定外だと、仕上がりも歪みが出て綺麗に上がりません、厳格である必要はないですが、平均値で納める努力は必要と思います。
7/型紙の仕上げは完了です、次は裁断の準備。
上下、左右の向きを確認したら、次は、型全体の落とし図を作りながら、ソファの布向きの流れを決めていく作業です、後編、ボディの裁断で詳しく説明して、実製作の生地の扱いに入って行きます。次回、No1-3章(後編)しばらくお待ちください。
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『Aーソファ』のカバー作り方は、世田谷区在住/S様宅実例です。
S様、この度は、カバーご注文いただきまして誠にありがとうございました、また、掲載お写真ご協力いただきましてお礼申し上げます。....湯倉。
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カバー生地は、綾織水通し済生地/14オンス厚地/オフ白。下記、ボタンで自然素材の生地ページへ。https://www.tint-tone.com/kiji_natural.html
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