人気の定番ソファ『Aーソファ』のカバー2章目、型紙作り前編/仮縫いです。
1章でパーツの概要を説明しました、2章目はシーチング地で型製作の実践です、マチ針を多用するので洋裁やミシンの扱いの経験者向けです、針は常に確認、回収を忘れないように注意です、また、家具製作の一部として見た作り方で説明してる部分も多く、洋裁用語とは一致しないところあると思いますが、ご理解よろしくお願いいたします。
2章目/型紙作り/は、2パートに分けます、パート1は、シーチング地をソファ本体にマチ針で仮固定して、切り替え線/本縫い位置でマチ針で仮縫い、パート2は、仮固定したマチ針の数を減らしながら、本縫い位置の調整をして仮縫い型の仕上げ、パート2は、次回となります。
目次/現在、『No1-2章 型紙作り1/仮縫い』のページです/
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- No1-1章 はじめに、『Aーソファ』のボディの型(パターン)見立て/UP済。https://www.tint-tone.com/sofa-cover-howto-no1-1.html
- No1-2章 型紙作り1/仮縫い/現在ここ。
- No1-2章 型紙作り2/仮縫い仕上げと型紙。
- No1-3章 ボディの裁断。
- No1-4章 ボディのロック、縫製。
- No1-5章 付属のクッションの型(パターン)見立て・仮縫い。
- No1-6章 付属のクッションの裁断、ロック、縫製
S様宅ソファカバー完成写真。
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1/仮縫いする作業の手順を決める。
仮縫い生地(シーチング地)をソファ本体に仮固定して仮縫いします、まずは、その作業の手順を決めます。
1ー3/外パーツ(外側)と内パーツ(内側)の切り替え線が大切(Aソファの特徴1)。
背、肘の高さの頂点あたりが外側/外パーツ/と内側/内パーツ/の接点で、切り替えの位置、メーカーの縫い目が、背外側面へ少し下がった位置にあります、ここが切り替え線で、『Aソファ』の特徴となります(写真図B〜A〜D〜D〜A〜B)。
背肘の頂点を境に、内側は座面方向へ生地のテンションが掛かり、外側は背後側の裾方向へ掛かります、パーツ同士のテンションが変わる大切な切り替わりの位置になるので、外側から内側に作業を移す時は、連続する内パーツから作業に入ります。
1ー4/型の説明で使っている用語の説明。
家具製作の一部として見た作り方で説明してる部分も多く、洋裁用語も使ってますが、カバー製作の都合に合わせてます、ご理解よろしくお願いします。
- 仮縫い/採寸時に、シーチング地で型の本縫い位置でマチ針打をミシン目向きで打って試作しながら型を作る、または、採寸終了した完成型紙の確認のために、シーチング地でのミシンをあてた仮カバーの製作。
- 仮固定/採寸時に、ソファの型形状を作り、トレースのためにソファ本体にシーチング地を直接マチ針打ちして固定すること、ソファのウレタンが厚めの場合は、垂直打ち(刺すだけ)で止まります、薄い場合は、ソファ張地をすくって止めます。
- 切り替え線/立体裁断、立体形状のシルエットにするためのパーツ同士のはぎ合わせ目の位置線
- シーチング地/仮縫いするための生地
2/外側面から作業開始。
外側の背、左右肘と連続してる肘前口、計3面(肘前口入れると5面)からはじめます、座面正面(高さマチ部分)は外側に分けてありますが、内側作業の後半に設定します。
2−1/外パーツと内パーツの切り替え位置沿いから仮固定。
背後面、左右肘外面の外側面と連続の肘前口の3面(肘前口入れると5面)に対して個々に大きめに粗裁ちしたシーチング地を(縫代を多めに)、肘外面、背外面の内側面への切り替え線より少し上(高位置)にマチ針で仮固定する(写真図A〜D〜D〜A)。
2ー2/マチ針をプラスして全体的に固定。
背、肘の外側面と内側面の切り替え位置に横ー列に固定したマチ針に、さらにプラスしてシーチングを全体的に固定。
すでに打った切り替え線位置上の各全マチ針の真下方向(裾、ソファ脚方向)、高さに対して、中央または、少し下にマチ針1点1針で固定。
- 背外側面/横一列4分割して中心と左右端を含めて計5点 × 縦(高さ)方向へ計2針(切り替え線上1/高さ中央あたり1)=10点。
- 肘外側面/横一列3分割して左右端を含めて計4点 × 縦(高さ)方向へ計2針(切り替え線上1/高さ中央あたり1)=8点。
- 肘前口/頂点山の切り替え位置に近いところ1点× 縦(高さ)方向へ計2針(切り替え線上1/高さ中央あたり少し下1)=2点。
Aソファは、すり鉢状にシェープされてます、作業開始時は面上部で固定されてるだけなので、シーチング地の裾がソファ面より手前にきます、高さの中央あたりをマチ針で固定すると、前に張り出していた生地がソファ面と同じ傾斜向きになるので、落差が出てシワよりが出安くなります、手でならしながら、できるだけ均等に面に沿うように工夫ください。
2−3/肘側面から連続の肘前口まで布を回す仮固定の補足( Aソファの特徴2)。
Aソファは、肘前口が、肘外側面と一体でつながったデザインになるので、肘前口までシーチング地を回して仮固定します、ここもAソファの特徴で、肘前口を別パーツにするのが一般的ですが、切り替え線(写真図Aから裾)がありません、
2−4/背後と左右肘外の切り替え位置を仮縫い。
ソファに仮固定した背後面と肘外面の切り替え線の位置を決めてパーツ同士を固定する、ここで初めてパーツ同士の固定、仮縫いです、背後面と肘外面の切り替え線、ソファの後ろ左右角の上から下方向の裾までになります(写真図Dから裾方向)/写真No5とNo2参照/。
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背後と肘外側の合わさる角に沿って(メーカーの切り替え線がありますので、そこに沿って)、マチ針で仮縫い打ち(マチ針でミシン目打ち)をして行けばOKです、
- マチ針を20cm間隔目安で打って、様子見、さらに中間10cmあたりに打つ、中間〜中間で詰めて行く。
- シーチング地が押さえづらい場合は、切り替え線にペン入れ(トレース)、合わせ面の両面のペン線(トレース)を目安にマチ針で仮縫い。
- 立体の曲線は、縫代に相当するところに切り込みを入れながら作業、その際、浅目に慎重に入れる。
Aソファは、傾斜してます、ソファ本体に針止めない周辺は、膨らんでくるカ所もあります、傾斜を押さえながら仮縫い位置のマチ針を増やし納まり具合を確認、肘面全体の納まりが悪い場合は、面全体の取り付けが悪いので、均一になるように修正します、
設定が正しければ、左右均等に張って、傾斜(膨らんでる)がある程度おさまり、ソファ本体に沿った状態に近づいてきます、パーツ同士を仮縫い(ミシン目)のマチ針打ちをすると、立体で布が張られていく感が分かると思います、仮固定されてますが、張り感が理解できるとスリップカバーの設定が自然に理解できるようになります。
2ー5/ここまでの作業のまとめ、外側面パーツの仮固定は完了。
外側面パーツの全体を見てシワが目立つような状態でなければ、外側面パーツの仮固定は完了です、背、肘面にシーチング地をあてがい、マチ針で外面と内面の切り替え線で仮固定して、背と肘の接点をマチ針で仮縫いするところまで進みました、仕上がりのサイズ調整は全体を仮固定してからとなります。
2章目/型紙作り/パート1は、ここまでです、次回は、ソファ内側面の仮縫い作業と型仕上げ、2章目/パート2となります、しばらくお待ちください。
『Aーソファ』のカバー作り方は、世田谷区在住/S様宅実例です。
S様、この度は、カバーご注文いただきまして誠にありがとうございました、また、掲載お写真ご協力いただきましてお礼申し上げます。....湯倉。
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カバー生地は、綾織水通し済生地/14オンス厚地/オフ白。下記、ボタンで自然素材の生地ページへ。https://www.tint-tone.com/kiji_natural.html
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