布使いのHow to//ソファーカバーの作り方/連載記事No1ー1章

ソファーカバー作り方の連載を始めます、型(パターン)から縫製まで、カバーの手作り、ハンドメイドの参考にしてください。

interiorを辞書で引くと『内、内面』、外向きなファッションも大切ですが、たまには『内』向きになって『室内』を磨くことも大切と思います、布演出なら、一枚のハギレで挑戦できます、小さいものからはじめて、ソファカバーも挑戦して見てください。

ソファカバー作り方連載、第一弾は、人気の定番ソファ『Aーソファ』のカバーです。

初回のNo1『Aーソファ』のカバー作り方は、今のところ、全6回に分けて掲載予定です、こちらのソファ、お持ちの方も多いと思います、ぜひ、ご一読ください。

世田谷区在住/S様宅実例の写真で説明させていただきます。S様宅実例ページは、こちら。下記、ボタンで実例ページへ。https://www.tint-tone.com/coverbefor154.html

S様、この度は、カバーご注文いただきまして誠にありがとうございました、また、掲載お写真ご協力いただきましてお礼申し上げます。....湯倉。

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ボタンをタップor クリックで世田谷区在住/S様宅実例へ。

カバー生地は、綾織水通し済生地/14オンス厚地/オフ白。下記、ボタンで自然素材の生地ページへ。https://www.tint-tone.com/kiji_natural.html

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目次/現在、『No1-1章 はじめに』のページです

  • No1-1章 はじめに、『Aーソファ』のボディの型(パターン)見立て。
  • No1-2章 ボディの仮縫い。
  • No1-3章 ボディの裁断。
  • No1-4章 ボディのロック、縫製。
  • No1-5章 付属のクッションの型(パターン)見立て・仮縫い。
  • No1-6章 付属のクッションの裁断、ロック、縫製

S様宅ソファカバー完成写真。

S様オーダーソファカバー完成/正面

写真をタップor クリックでUP写真。

1/ソファカバーの型(パターン)見立て方全般。

型(パターン)を見立てるには、ソファの観察が大切です、直線的に見えても、必ずR(曲線/ラウンド面をRで省略します)になってます、Rがついている理由は、土台骨格に、発砲形成で強度のあるウレタン、仕上げウレタン、綿を圧着、巻き付けて、ソファのベースを作り、座った時に丁度良い張り具合になるよう調整し、生地端をタッカーなどで止めているので、直線にはなりません、丸くなります、布をソファにあて、手でシワよりを伸ばし、Rの具合を確認しながら進めれば、形状の把握も早いと思います。

2/『Aーソファ』の本体の型の見立て方全般。

S様実例の『Aーソファ』は、クッション、本体がセパレート式で、左右コーナタイプを繋げて一体型のタイプ(タイプ種類あり/年代によっても違う)になります、本体は直線的なデザインで、パーツ取りが判別しやすいのですが、床から背肘の頂点までが、チューリップ型の上開き、すなわち、裾が真直ぐ降りると、本体から離れ、ワイドになる、サイズを小さくするためには、本体と同じ傾斜にする必要があると言うことになります、カバーのラインを初めから決めて採寸に入る必要があります。

『Aーソファ』の具体的なカバーのパーツ見立て。

S様宅カバー前の写真に図解説明。

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S様オーダーソファカバー完成前/ソファ本体写真に図解説明

背、肘左、肘右、座面の4パーツがカバーのパーツ見立てとなります、パーツごとのパターンの見立てを説明。

パーツ毎に説明、写真図解を確認ください。

  • 1) 背//外側、内側(座る側)にパーツ分けします、外側は、背後面で裾が発生します、内側は背正面で座面との接点、合わせ目になります。
  • 2) 左右肘//外側、内側(座る側)にパーツ分けします、外側は、肘外面で裾が発生します、内側は肘内面で座面との接点、合わせ目になります。今回の難所は肘になります、肘正面口と肘外面が一体の1面となっていて、このソファの特徴です。
  • 3)座//クッションが乗り、座る位置になるメインの座面上と、太腿があたる、座面正面に分けます、理由は、人体の荷重が掛かる箇所で、経年劣化で、形崩れが起こりやすいカ所、オリジナルは、1枚で生地を回していますが、カバー製作では、立体裁断した方が良いのでパーツ分けします。

各パーツ同士の合わせ位置が、仮縫いの縫目位置です、『Aーソファ』表面をパーツごとに見て行くと、背面、肘面には、メーカー製作のパーツの縫い目があり、ほぼ、同じ位置でOKです、背面、肘面と座面との接点は、内部骨格の合わせ位置になる凹凸のところ、その凹凸の窪みの中心を目安位置にしてOKです。

3/カバーのデザインを決める。

/背後右から見た、S様宅ソファカバー完成写真/、/S様宅ソファカバー前の元の本体写真/正面から見て右側の背と肘の合わせ目を上から見た写真/

S様オーダーソファカバー完成/背後右上からの写真 S様オーダーソファカバー完成前/正面右肘と背の合わせ目の上から写真

写真をタップor クリックで拡大UPの写真。

私は職業ですから、ソファの写真、実物を拝見した時点で、パターン組みを把握し、お客様のご要望に合わせたデザイン組みにすぐに入れます、初めての挑戦でしたら、ソファをよく観察して、パターン組みを模索するところから始め、イメージが固まってから、ご自身が作りたいデザインに近づける努力をしてください、ソファの場合は、使う生地の量も多く、中途での修正は無駄な出費になる可能性があるので注意です、少しずつ、楽しみながら、進めてください。

カバーのデザインは、大まかに分けますと、スリップカバーか、張り込みに近いフィットカバーの2種類となります、

今回の連載/S様宅ソファカバー実例は、フィットカバーの少し緩め、 スリップカバーよりキツめ、裾は調整なしでソファに沿った直線的なショート丈の仕様、フィットカバーは初級のうちは難しいです、中間的なS様宅実例を題材にお話させていただきます。

  • 1) スリップカバー//上から下に向かって少しずつ広がる形状で、スカートやスリット類を付ければとても女性らしい印象になります。
  • 2)フィットカバー//張り替えに近いサイズ取りで元のソファのラインに近づけます、昨今、張り込み状態に近いカバーをマジックテープで圧着させる、カバーリング仕様などがこちらに入ります。こちらについては、かなりの練度が必要です、スリップカバーを作れるようになってから挑戦ください、フィットカバーは、後に、連載でも特集していきます。

4/注意点、難所。

S様宅カバー前の写真/背後から。

写真をタップor クリックで拡大UPの写真。

S様オーダーソファカバー完成前/ソファ本体の背後右の写真

第一章は、パーツの取り方、見込みの仕方について、説明してきました、文面では伝えきれないことも多いですが、2章からはキャラコ生地(シーチング)を使った実践的な説明に移るので、その前に、注意点、難所だけ再確認して、この1章を終わりたいと思います。

注意点、難所。

  • 1) ボディの形状//床から背肘の頂点までの開きがわりと大きい上開き(チューリップ・すり鉢型に開いてます)、丁寧にパターン取りをしないと、カバーが歪む可能性もあり注意が必要、背肘の頂点から下へ生地を自然に下げると、ソファ本体脚近くでは、布端が外位置にきます、背肘に角度が付いているためで、この位置が、スリップカバーを製作の場合の裾位置の目安(さらに広げたり、絞ったりする目安起点)となります、少しフィットに近づける場合は、左右に布を張らして、ソファ本体に布位置を近づける必要があります(胴回りを小さくする)、仮縫い時に、シーチング地を軽く引っ張り、テンションを掛けながら、パターンの位置決めをするか所になるので、理解した上で丁寧な作業が必要です、また、完成カバーに対しては、下つぼみになるので、ファスナーの取り付けも必要になります、挑戦してみましょう。
  • 2)座面上と座面前のパーツ分け//座面正前は、床に対して直角に立ち上がり、座面上は床に対して平行、座面正面の一番高い所と、座面上の一番前(外)が合わせ目位置になります、床からその合わせ目までの高さを測ると左右方向で高低差がある場所があり、高さ確認をして、5mm以上差があれば、座面正前と座面上は立体裁断でパーツ分けする事を勧めます、高低差がある場合、布を1枚で回すと、布あまりが出て、シワよりが多くなります、肘前口との接点も左右にあり、ソファの顔に近いカ所なので、パーツ分けして布余りが少ない状態にするのが良いと思います。
  • 3)肘正面口と肘外面が1枚形状(一体/オリジナル通り)のパーツ見立に対しての方法//オリジナルは、背、肘とも内側面と外側面の合わせ目が、背外側位置の少し下がった位置から肘正面口までつながっています、図の点線位置が、肘正面口のコーナーで、ここに軽い張りがないと、シワより、布余りが多くなり、見た目も悪くなるので、手で布余りを確認しながら布を回して、肘内側面と位置を合わせ、点線の上頂点Aに、布のよりシワが出ないように、洋裁の『いせ込む』ような肘内側面と肘外面の合わせカ所となります。
  • 4)肘正面口と肘外面を1枚形状にしない方法/オリジナルと同じが無理な場合//肘正面口は、別パーツにして、肘外面と肘内面を肘正面口の周りに回すという方法を取るのが実は、一般的です、肘正面口のパーツを大きくとり、肘外面と肘内面を大きめサイズで回して、ゆとりを取ることも、絞ることも可能で、肘サイズを立体で調整しやすくできます、デザインはオーソドックな印象になりますが、Aソファのオリジナルラインに挑戦無理な場合は、この方法で挑戦もありです、ただし、今回の説明との違いが発生して、見立ての位置の修正が必要になります。

以上で、パターン(型)の見立ては終了です、 ご一読いただきありがとございました、次回、2章は、シーチング生地による仮縫いです、ただいま、ページ制作中。.....湯倉。