実例No147−2/マジックテープ式のカバーリング仕様とは?『B&B』/George/Harry/Charles/過去の実例で説明。(後編)

(後編)カバーリング仕様の張り生地が汚れてきたらどうするば良いか?

張り込みのソファより、後のメンテは選択肢が増るので、カバーリング仕様は良い設計と思いますが、布の汚れが気になった時点で、まずはメーカーに問合せください。

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1問い合わせの前に、自身でソファをセルフチェック

環境的にも、ソファの廃棄はしない方が良いです、下調べして方向性を模索してから問い合わせしましょう!以下、ポイントのリストです!

一旦、古いカバーの状態の実例写真をご覧ください!

新宿区T様宅のB&B/Charles、古い元のカバーの状態・Before!

新宿区T様宅のB&B『Charles』のソファカバー完成前/カウチアーム付近が崩れた写真

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新宿区T様宅『Charles』、カバー完成前、カウチアーム付近崩れ。古い元のカバーの状態・Before!

新宿区T様宅のB&B『Charles』のソファカバー完成前/カウチアーム付近の布を寄せた写真

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新宿区T様宅『Charles』、カバー完成前、カウチアーム付近の布を寄せて、遊びを確認。古い元のカバーの状態・Before!

クリーニングによる生地の収縮変形と、経年での本体の歪みが重なった結果、本体の形とカバーの形が合わなくなってる状態です、古いカバーから型は取れません、シーチング地で仮縫い型を作る作業をして経年の本体に合ったカバー原型を制作する必要があります。

ポイント/要点

  • 本体の経年劣化でカバーとの隙間が空いても新規替えのメーカーカバーを選択するか?
  • 経年劣化に合わせたカバーを製作するか?
  • 張り替を考えるか?(中綿、ウレタンも交換になる)
  • スリップカバーと呼ばれている張り込まないカバーにするか?(カバーリング仕様よりも簡素化した/コストを落とした、外しやすいカバーを付ける)
  • ソファを新調するか?現状のソファの価格帯、グレード、座り心地など比較して、補正の場合の予算との比較。
  • クリーニングで済ますか?

以上、カバーリング生地が汚れてきた時の要点です、次項でもう少し詳しく説明します。

2ソファーの状態を把握して方法を考える!

劣化の度合いは使用年数に比例します、年数の順を追って説明します。

一旦、古いカバーの状態の実例写真をご覧ください!

品川区H様宅のB&B/Harry、古い元のカバーの状態・Before!

品川区H様宅のB&B『Harry』のソファーカバー完成前/コーナーと片アームのジョイント部分の写真

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品川区H様宅『Harry』、カバー完成前、コーナーと片アームのジョイント部分。古い元のカバーの状態・Before!

裾位置が合わない、コーナーと片アームのジョイント部分、全体の歪みが下角に出てしまった状態、誤差が一定以上になると、消化しきれずに、カバーを最後に固定する周辺で症状が出てきます。

クッション部も中身の移動と変形でカバーとの位置誤差が発生してます、中身とカバーの隙間誤差は完全に納まりませんが、ファスナーを開けて中身を整えてあげると多少、状況は改善されます、状況によっては、中身に綿を足す方法などあるので早めの対応を!

劣化の度合いに合わせた考え方。

  1. 購入して日が浅い/汚れる前にカバー/特に日焼けは注意/・・洗濯しやすい綿生地などで、スリップカバーを早めにつけましょう、日焼けも注意、わりと早く進行します、クッション部の上下側面など、内外で生地色を比べてください。

  2. 購入して5~7年/ソファ本体の角に丸味、変形が始まる /・・もちろん生地汚れは、目立ってきます、この時点で、カバーに大きなシワより、凹みがなければ、新規のメーカーカバーでも対応可能かもしれません、ただし、セパレート式クッション部は、体重が直にかかるので、凹み、変形はかなり進んでるはず、個別に補正対応しても良いかもしれません、定期的に中身とカバーのズレを直し、同じ所に座らないよう位置替えしてください。

  3. 購入して7年以上/劣化は色々発生してます/・・本体ウレタンの変形、綿の移動、部分的な陥没など、色々発生しているはずです、新規替えのメーカーカバーはおすすめしません、中身交換を伴う張り替えか、手前どものように、経年劣化に合わせたカバーを製作するかの選択になります、変形や劣化に合わせた選択。

  4. 買い替え/・・価格帯、コストが一番優先ですが、良いソファは、使うほど、体に馴染んだ形になり、家具屋さんを見て廻った後、買い替えをやめたという、お話は、本当によく聞きます、良質なウレタンで工学に基づいた設計をしていれば、使う人の人体型になってくるので当然、座り心地は自身の体格差も反映しますので、ソファ選びは、よく座って判断が大切。

  5. クリーニング/・・生地の素材表記と洗濯マークを確認して、インテリアの洗濯ができる業者に出す、ただし、自身で着脱の必要があり、着脱は要注意です。素材の扱いはメーカーに確認。

カバーの着脱は、なぜ要注意なのか?、手前どもの仕事の内容に絡めて、最終項の次で説明します。

3カバーリング仕様で大切なことは、均一な張られ感!

ソファの形のまま綺麗に引っ張れて、マジックテープの位置も合ってることが大切、形状が合格でも、カバー圧着の時に均一な張ってる感が再現できないと、本体を歪ませることになります、また、カバーを外す時は、遊びが無い張るサイズに仕上がってますので、ソファ本体の内張のふわふわしている生地(B面/メス/ループ)にカバー端のマジックテープのA面(オス/フック)が引っかかってしまい、無理に取ろうとすると生地を破損させてしまう事もあります、

圧着の時は、上から順に、外す時は、下から順に、マジックテープを折り返したり、マジックテープが付かないあて物を用意したりして慎重な作業が必要、

外す時は、慎重に作業すれば問題ありません、設置するときが問題で、均一に張るための要点を順に説明します、

まずは、仮縫い採寸と完成カバーの実例をご覧ください!

品川区H様宅のB&B/Harry、完成カバー・Afert!/仮縫い採寸・Before!

品川区H様宅のB&B『Harry』のソファーカバー完成/カウチコーナー完成の写真、斜め上から。

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品川区H様宅『Harry』、カバー完成、カウチコーナー完成、完成カバー・Afert!

品川区H様宅のB&B『Harry』のソファーカバー完成/片アームソファ完成の写真、正面。

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品川区H様宅『Harry』、カバー完成、片アームソファ完成、完成カバー・Afert!

品川区H様宅のB&B『Harry』のソファーカバー完成前/カウチコーナーの仮縫いの写真、斜め上から。

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品川区H様宅『Harry』、カバー完成前、カウチコーナーのシーチング地の仮カバー、仮縫い採寸・Before!

B&Bのような高級メーカーのウレタンの形成と素材は経年でも変形が少なく、使うには問題ないのですが、やはり、角隅と座る時間が長い所は変形するので、年数に応じてカバー新調だけでは対応できない箇所も増えてきます、早めの対応が長持ちの秘訣。

本文続き・・・

カバー全体バランス良く張らせるために、ウレタンの経年劣化をシーチング地の仮縫いで確認して、生地の伸縮率を織り込み、慎重にサイズ調整して型紙を起こします、その時、生地を張らせる方向と基点も理解していないと、繊維目、生地目が均一なフィットするカバーは作れません、

従来の張り込み仕様はタッカー(ホチキスの大判/昔は釘)で止めますが、代わりにマジックテープを使っているだけで、張らせる方向と固定する位置は、どこでも良いわけでなく、ソファ本体もカバーにも専用な工夫がされてます、

また、カバー製作時だけでなく、完成カバーをセットする時も張らせる方向とサイズ調整箇所を念頭にセットする必要があります。

4カバーリング仕様を活かすにはセッティング設置が大切。

マジックテープの位置(起点)と引っ張る方向の把握が大切で、調整位置と順番を含めって説明します。

一旦、仮縫い採寸と完成カバーの実例をご覧ください!

新宿区T様宅のB&B/Charles、完成カバー・Afert!/仮縫い採寸・Before!

新宿区T様宅のB&B『Charles』のソファカバー完成/カウチコーナーの写真、正面。

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新宿区T様宅『Charles』、カバー完成、カウチコーナー完成。完成カバー・Afert!

新宿区T様宅のB&B『Charles』のソファカバー完成前/カウチコーナーの仮縫いの写真、正面。

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新宿区T様宅『Charles』、カバー完成前、カウチコーナーのシーチング地の仮カバー。仮縫い採寸・Before!

カバー布を一方向に引っ張り過ぎない、均等に引っ張る、頂上から順にシワを伸ばすように張らせていきます、気を許すと中途でマジックテープが付いて邪魔するので、当て物など用意するか、マジックテープ面を裏がえして作業したりします。

本文続き・・・

背は頂上から座面と(ソファの座る中心へ)、反対側の背外の下角へ(ソファの背後下へ)向けて引っ張り、肘も同じ、頂上から座面と(ソファの座る中心へ)、反対側の肘外の下角へ(ソファの側面外下へ)向けて引っ張ります、

座面中央はカバー布を省いていて、座側面(人脚が当たる高さ面)から座中心へ20cmあたりまでカバー布を設定し、座面の上下でお互いに引っ張って固定してます、着脱の時は、座面上のカバー布開始位置をマーク(テープなど)しておき、マーク位置から座側面へセットして均等に引っ張るようにします。

また一旦、仮縫い採寸と完成カバーの実例をご覧ください!

世田谷区I様宅のB&B/George、完成カバー・Afert!/仮縫い採寸・Before!

世田谷区I様宅のB&B『George』のソファカバー完成/背後下角からの写真

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世田谷区I様宅『George』、カバー完成、背後下角から見て。完成カバー・Afert!

世田谷区I様宅のB&B『George』のソファカバー完成/本体底の真裏からの写真

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世田谷区I様宅『George』、カバー完成、本体底の真裏から見て。完成カバー・Afert!

世田谷区I様宅のB&B『George』のソファカバー完成前/仮縫いの写真、肘下角から。

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世田谷区I様宅『George』、カバー完成前、肘下角から見たシーチング地の仮カバー、仮縫い採寸・Before!

本体の下角(4角コーナー)位置を、スッキリ布あまり無く仕上げるには、全体の誤差を少なくするしかありません。『George』の場合、パイプの台と脚が本体下にセットされていて、固定のネジがあり、正確にその間を通過させる必要があるので、一手間、必要になります。

本文続き・・・

位置調整は、座面中央と、本体の下角、裾周り位置になります、背、肘の頂上からかぶせ、ソファ内は座面中央の開放された所で調整、ソファ外は本体の下角、裾周り位置で調整になります、

本体の下角(4角コーナー)位置は、カバーの上方向から降りてくる誤差と左右方向の誤差がそのまま、一点に集まるので、カバーが小さければ、寸足らず(マジックテープが届かず)、大きすぎると、この周辺に布溜まりができます、カバーの仕上がり確認の目安箇所になります。下記の裾の写真図解をご覧ください。2025/1/22に追記。

新宿区T様宅のB&B/Charles、古い元のカバーの状態でのソファ下角位置/完成前写真のUP 新宿区T様宅のB&B/Charles、古い元のカバーの裾位置/完成前写真のUP

写真をタップor クリックで裾の仕上がり図の各拡大写真。

マジックテープによるカバーリング仕様は、最後の本体下4角の納まりが大切で、もちろん、ソファの劣化崩れ具合の程度差ありますが、長年同じ作業を繰り返してますが、この周辺の仕上がりには、毎回、気を張って確認するようにしてます。

以上、前編、後編とも終了です、

世田谷区I様、新宿区T様、品川区H様、その節は、製作作業にご協力いただきまして誠にありがとうございました............湯倉。

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