実例No132ー1/世田谷区W様宅ソファカバー(クッションカバー)実例
今回の実例はソファ本体に付属するクッションカバーの交換です!クッション材とデザイン違いで実例を2回に分けてご紹介します。最初の実例は世田谷区W様宅。(追記/修正/世田谷区W様宅の1実例で、クッションカバーを2種類の生地で製作、イメージの変化をご参考としてください!)
長年使用しますと、クッション部カバーが汚れ、痛みが目立ってきます、ソファ本体が確りしていれば、クッション部カバー交換で見た目も良くなり、現役で使える場合も多いと思います、クッション部カバー布の破損を放置しますと、中身の変形にもつながるので早めの対処が必要です。
ソファに付属するクッションのカバーは、本体の作りこみ方と類似してます、メーカーの仕様を把握した、中身に合ったカバーの作り方が必要で、市販のカバーや布をかぶせれば良いという問題ではありません、かつ、ソファ本体の内寸法を意識したサイズ取りが大切です。
『カバーを送るので製作できないか?』というご質問多いのですが、無理ですと返答しております。
メーカーは中身の強弱を引き出すために、中身を押さえながら繊維を伸縮させて適度な張り具合で完成させます。
中身素材層を把握、計測をして、張込用の生地を使う前提で、繊維の伸縮を念頭に型紙を起こす必要があり、本体に収まるスペースにアンバランスが出ないよう工夫する必要があります。このデーターを元のカバーのみからは判断できません。
使い込んで洗濯されたオリジナルのカバーは型くづれして歪み、中身自体も変形している場合が大半です、実ソファを確認して採寸作業をし、現状の中身を使い、新規の外カバー製作だけで、ソファのパーツの一部として、見た目、座り心地を復元する努力をしております。
ある程度の金額で購入されたソファでしたらカバー交換は価値あるメンテと思います、一度、お問い合わせください。
W様宅クッションカバー/完成前・Before!
採寸お伺い時写真、
上左、座面の中身、オリジナルは多層にしてウレタンの角を調整してラインを上下変えてます。
上右、座面のカバーをした状態、カバーがかなり収縮して、角に食い込んで変形しています。
下左、背の中身、ダウン。良いダウンです。
下右、背面カバーをした状態、カバーがかなり収縮して、ファスナーが閉まりにくい状態。
長くお使いの間にクリーニング等でクッションカバーが収縮し中身をかなり圧迫(ファスナーが閉まらない位)、ウレタン中身は若干変形、元カバーから型を起こせないという状態で採寸作業開始となりました。
一般、クッション部の中身は、ウレタン、ダウン、綿と大まか3種類、ウレタンは多種あり、メーカーにより、組み合わせ方、多層の作り方が様々で、メーカーは設定した中身の強弱を引き出すために、中身を押さえながら適正な張込用の繊維を伸縮させて適度な張り具合で完成させてます。メーカーの技量の違いや、特色の出し方が一番分かる部分でもあります。
W様宅ソファの座面ウレタン材も多層で、表面に圧着させてある外周りは、収縮したカバーの影響で角が変形してましたが、10年近い割には、歪みもなく腰もあり、問題ありませんでした、
背中身のダウンも、羽毛抜けも少なく、張りがあり重量感もあるダウンで問題無し、
以上の確認と実際にカバーする圧力を想定した採寸の後、オリジナルカバーから基本形状をトレースし、デザイン、サイジングの調整に入りました、
通常は、調整をして型紙をおこし、本製作にはいれるのですが、今回は、採寸時点で元カバー1辺あたり5cm位は小さくなっていることを把握してましたので、ゼロからの型作成に近い状態につき、80%位の型紙の仕上度合いで、仮縫い生地シーチングを使い、実際のデモ用カバーを作り、クッションにセットして実合わせで最後の調整をし、型調整の後、本製作で完成させました。
パイピングは付けずに、外ステッチで仕上げて完成。
W様、ご注文いただきありがとうございました。採寸のお時間ご協力いただきましてお礼申し上げます。